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自己免疫性肝炎(AIH)とは? 肝臓は沈黙の臓器、だから知っておきたい肝炎の代表的な症状

自己免疫性肝炎(英略称:AIH)とは? 

この記事では、指定難病<自己免疫性肝炎>で入院した実体験を元に、自己免疫肝炎についての知識と、その病状について紹介します。

サムネイル 自己免疫性肝炎 概要 病状

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるくらい、病気で悪化しても自覚症状が現れにくい臓器です。そのため病気の発見が遅れがちになり、気がついた時には急性肝炎や肝硬変に至る場合も少なくありません。

この記事に紹介した肝炎の症状をもし感じられたら、まずは早めの病院への受診をしましょう。早期発見・早期治療で健康的な生活を送りましょう!

 

 

こんな方にこの記事はオススメです!

・自己免疫性肝炎、急性肝炎を患ってしまった方やそのご家族

・最近、腹部の張り・食欲低下・全身の痒み・黄疸・尿の色が濃いなどの症状がある方

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自己免疫性肝炎とは?

自己免疫性肝炎(英略称:AIH)はこんな病気です。

病名=自己免疫性肝炎(じこめんえきせいかんえん) 英名=Autoimmune hepatitis

 

概要

  • 自分の自己免疫の異常(活発化)により、肝細胞を攻撃・破壊することで慢性肝炎に至る恐れがある肝炎。
  • 自己免疫性肝炎を患う明確な原因は不明。
  • 患者数は全国で約30,000人(人口10万人当たり24人の割合:2018年調査結果)
  • 患者の男女比は1:4、50歳から60歳の女性の患者数の割合が高い。
  • 自覚症状があまりないため、検診で偶然見つかるケースが良くある。
  • 血液検査の結果では、肝細胞が破壊された程度を表すAST(GOT)やALT(GPT)が高く、自己抗体 (免疫グロブリン) 特にIgG(血液検査ではT-BIL)の血中濃度が高い。
  • 遺伝することは認められていない。何らかの遺伝的因子が関与していると思われるが、その明確な遺伝子は見つかっていない。
  • 重症化が進むと肝硬変から肝不全に至ることも稀ではない。
  • 適切に治療を受けた長期予後は良好で、死亡率は一般人口の死亡率と差はない。
  • ただし、頻繁に肝機能検査値が悪化する人の中には予後不良な方も存在し、肝不全や肝細胞癌を発症する場合もある。
  • <難病法>に適用される<指定難病>で、<重症度分類等>に照らして病状の程度が一定程度以上の場合は医療費助成の対象となる。

 

 

  

 

自己免疫性肝炎の症状

自己免疫性肝炎の進行度別に現れる症状をまとめると以下の通りです。これは一般的な肝炎も同様です。

初期

 全身倦怠感 、疲労感、食欲不振

急性肝炎時

 倦怠感、 黄疸 、食欲不振

進行し肝硬変まで至った時

 下肢のむくみ、腹水による腹部の張り、吐血(食道静脈瘤からの出血)などの可能性

 

肝臓病の主な病状としては、吐き気、風邪のような症状、全身の痒み、尿の色が濃い黄色~茶色、などもあります。進行度に関係なく症状が現れる時もあるので、特にこれらの症状が複合的に現れた場合は、肝炎を疑って病院へ早めに受診しましょう。

 

 

私の場合

私は日頃から便秘がちで、腹部の張りは日頃から気にしていましたが、みぞおち辺りに"何かつかえている"感じの張りが1週間続きました。その時点で便秘が原因と思ってかかりつけ医を受診し、整腸剤を処方して貰いました。

その後、整腸剤を飲み続けて便は出たものの、腹部のつかえ・吐き気・食欲不振は治まらず、倦怠感や疲労感、全身の痒み、オレンジ色の濃い尿が現れました。

さらに1週間後、回復しないので再度病院を受診しました。その時には誰から見ても全身と眼球(白眼)に黄疸が出ている状態でした。簡易的な血液検査を受けると、肝機能の悪化を示すAST(GOT)とALT(GPT)の値が基準値をブッちぎりで超えており、医師がすぐに総合病院への紹介状を書いてくれて、詳しい検査を受けるに至りました。

 

 

 

 

自己免疫性肝炎には特徴的な症状がない

自己免疫性肝炎には特徴的な症状がありません。

A,B,C,D,E型のウィルス性肝炎や、お酒の飲みすぎなどによる慢性肝炎と、症状は同じで、「自己免疫性肝炎だからコレ」という症状は無いです。

 

 

上述した病気の概要で"検診で偶然見つかるケースが良くある"と記載しましたが、これは血液検査で、肝細胞が破壊された程度を表すAST(GOT)やALT(GPT)の項目が高く(肝機能が悪化している=何らかの肝炎の疑い)、かつ、自己抗体 (T-BIL)の血中濃度が高い(自己免疫機能が異常に活発化している)という結果によって、自己免疫性肝炎の疑いが挙がるためです。

※血液検査の結果の他に、ウィルス性肝炎の感染経路や慢性肝炎の要因が無いことも自己免疫性肝炎と診断する基準となりそうです。

"疑い"と表現しているのは、自己免疫性肝炎と診断を確定させるためには肝生検(肝細胞の精密検査)が必要なためです。肝生検の結果に数日時間を要するため、自己免疫性肝炎の疑いが出た時はそれ前提として治療を開始し、経過を見て肝生検する流れが一般的なようです。

 

 

 

 

いずれにしても、肝炎の症状が出た場合は"肝炎"の可能性があるのですから、体調が気になったら早めに病院を受診するようにしましょう。

 

 

【参考URL】

 

 

▼私の入院前~入院2日までの記録を残しています。良かったらご覧ください。

自己免疫性肝炎で入院 これまでの経緯~入院2日目 

▼自己免疫性肝炎の入院日記はこちらをクリック。

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